
まもなく総選挙。
各地で選挙戦が繰り広げられているが、子育て世代にとって気になるのが、民主党のマニュフェストに登場した「子ども手当」。
子ども一人当たり月額26,000円を中学卒業まで毎月支給し、その代わりに配偶者控除、扶養控除を廃止するというもの。
私達にとってはどちらがお得なのでしょうか?
過日、プレジデント社の方からその影響について、取材を受けました。
昨日発売の月刊誌「プレジデントファミリー」にもその記事が掲載されています。
さて、そこでもお答えしたように子供のいるほとんどの世帯で手取り増が見込めます。
仮に専業主婦で子供一人の世帯のケースを見てみましょう。
配偶者控除と扶養控除が廃止になると御主人の税金は増えて手取り額は減少します。
どれだけ減るかは課税所得によりますが、配偶者控除と扶養控除は380,000円ずつで合わせて760,000円。
仮に税率10%(課税所得195万円超〜330万円以下)の世帯であれば760,000×10%=76,000円が手取り減。
税率20%(課税所得330万円超〜695万円以下)の世帯であれば760,000円×20%=152,000円の手取り減となります。
しかし代わりに「子ども手当」が月に26,000円支給されれば、年間で312,000円がキャッシュで入り、
税率が10%の世帯の方は312,000円—76,000円=36,000円の手取り増。
税率が20%の世帯の方は312,000円—152,000円=160,000円の手取り増。
最高税率40%の世帯(年間の課税所得が1800万円を超える場合)でも312,000円−304,000円(760,000×40%)=8,000円の 手取り増となり、
専業主婦で子どものいる世帯では、課税所得が低いほど、また子どもの数が多いほど恩恵を受けることになります。
共働きの世帯についてはもともと配偶者控除を受けてこなかったため増税とはならず、手取り増の効果は高いといえます。
(ちなみに老人扶養控除は維持され、住民税の配偶者控除と扶養控除も継続)
高校生からは「子ども手当」が無くなりますが、高校生と大学生を対象とする特定扶養控除630,000円は残り、公立高校授業料の実質無償化と私立高校生には年12〜24万円の支給、大学生には希望者全員が受けられる奨学金制度の創設も提案している。
ここまで聞くと子どものいる世帯では、「是非、実現して」と思いきや、「子ども手当」の予算だけでも民主党の試算で5兆3000億円。
配偶者控除と扶養控 除の廃止による増収は1兆6000億円。差し引き約4兆円の財源が新たに必要となります。
この金額を用意しようとすれば「消費税」なら2%近い引き上げが 必要となるでしょう。
財源はどこから?という批判もうなずけます。
結局いろんな手当を設ければ、何か別の税収で補うか、もしくは大量に国債を発行しなければなりません。
実際今年度の国債発行額は44兆円を超えるとみられ ています。
また65歳未満で子どものいない世帯で専業主婦の方にはこのマニュフェストでは増税となるでしょう。
次世代の子どもたちへの投資をしないで多額の借金と年金財源の不足を押し付けては国の将来も厳しくなるでしょうし、勿論高齢者の方への医療福祉も大切なこと。
これらのバランスが正に政治の仕事であり、その政治家を選ぶのが私達ひとりひとりの責任となります。
8月30日は必ず投票所へ行きましょう。